不動産売買取引
不動産売買は取引額が高額であるため、慎重に契約を結ぶ必要があります。不動産の取引の場合、契約書を作成するのが一般的ですが、契約書を作成するといっても、どの点に注意しなければならないのか、ポイントがわからないというケースが多いと思います。ここでは、簡単に不動産の売買契約の際に注意してもらいたいポイントに関して掲載致します。
現地の確認(現地調査・欠陥(瑕疵)の確認)
物件を購入したにも関わらず、既に購入した物件が賃貸されてしまっていて使用できないといったケースは、意外に多いのが実態です。まずは、現地に赴き、賃貸がされていないか、問題がない物件かどうか、ご自身で直接調査しましょう。また、購入した建物に欠陥(瑕疵)があるかどうかの確認も重要です。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」では基本構造部分の瑕疵担保責任を、建物の完成引渡から10年間請求できることとしています。土地と共に建物の確認も入念に行いましょう。
登記簿の確認
物件の所有者が明記されておりますので、その内容を確認することは重要です。売主がその不動産を所有していたとしても、他の共有者がいる可能性や、抵当権などの制限物権が設定されている可能性がありますので、確認をしましょう。
重要事項説明の確認
不動産は、多くの場合、宅地建物取引業者(宅建業者)から購入しますが、購入する場合、宅建業者の側で、その不動産に関する法定事項(権利の種類や内容等)といった重要事項説明が必要とされています。この重要事項の説明の際に必ず疑問点は問い合わせるなどして確認をしましょう。
用途地域の確認
土地には、都市計画法上の用途地域が決められており、用途地域は、住居・商業・工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるものとなります。用地地域は、各地方自治体で販売している都市計画図で確認することができます。
申込証拠金や手付の支払いに関する確認
不動産は高額であり、重要性が高いため、売買契約が安易に解約できないように、申込証拠金や手付金が設定されています。申込証拠金は、購入希望者から販売業者に対し交付することのある金銭のことをさします。これは、購入者の意思確認を行うためだと考えるケースが多いです。手付金ですが、解約手付として使用されるケースが多く、契約を安易に解約できないようにしており、買主が解約する場合には支払った手付金を放棄する、売主が解約する場合には受領した手付の2倍の金額を支払うことで、解約を了承するという流れになるケースが多いです。
上記のように、不動産売買契約を結ぶ際には、不動産の権利に関して、十分な説明を受ける必要があります。不動産業者や仲介業者はそれらの説明義務がありますので、法的な知識を持たない場合でも納得のいくまで説明を求めるべきです。
弁護士に依頼をすることで、売買契約書の作成から契約時の注意点、手続きの進め方に関してアドバイスをさせていただきます。また、実際の法律の専門知識を用いて面倒な手続きを代理で行います。
当事務所は不動産問題を数多く経験した弁護士がおりますので、それぞれの状況に応じた対策を採ることが可能です。